ご案内
せっかくの新鋭機なのに、乗客に理解されないのでは、愛称をつけるさらに、乗客の立場からすると機内の見取り図と、手荷物の収納場所も示してほしいところである。
見取り図で自分の座席の位置をあらかじめ知っておけば、機内に入ってからまごつかずにすむ。
特にゲートから搭乗橋で機内に入る方式は、前と後ろに1カ所ずつで、列が途中で詰まるといらいらするものだが、列が詰まるのは自分の座席がどこにあるか分からず、通路で立ち往生したり、戻ったりしている乗客がいるためだ。
事前に機内のレイアウトが分かっていれば、まごつかない。
もちろん、見取り図は搭乗口のラウンジにもあったほうがよい。
荷物の収納場所にも戸惑っている乗客がいる。
スチュワーデスが巡回しているのだが、座席の下に置いてから頭上のハットラックに入れ直したり、非常用出口の前に置いて注意されたり、と乗客も座席についてから困惑しているのをよく見かける。
手荷物の収納場所、スチュワーデスに預けられる荷物の内容などが前もって分かっていれば、乗客ももっと早く席に落ち着くことができるだろう。
航空会社は、飛行機旅行をもっと楽しくするために、情報の流し方にも工夫してほしい。
師年からの日本の〃新航空政策″では、規制の緩和にまでは進まなかったものの「競合の促進」が打ち出された。
端的に言えば、1社が独占している路線に他社が参入するわけで、国内の航空各社は他社の運航している路線についての情報を収集して、黒字路線の洗い出しに血眼になった。
参入基準に達しそうな路線が見つかると、認可の可能性を読みながら進出の意志を表明していった。
参入基準となる利用客数の実績の上限が下げられたこともあって、地方のローカル線も複数社の運航となるものが増えている。
航空会社にとっては事業拡大の機会であり、大いにプラスになっているのだが、ローカル線では利用者にとってメリットが少ないばかりか、デメリットが増えている。
当初、運輸省は、「人為的な便数の調整」を積極的に進めた。
A社の単独運航の甲路線にB社が参入する場合には、相互にタスキ掛けでB社の乙路線にA社を参入させる。
しかも、A社が甲路線で5便運航していた場合には、全体で1便を増便し、A社からは1便をカットしたうえで2便をB社に与える。
そして3社目のC社が参入する際には1便を与える、というやり方だった。
したがって、全体では2便増えても、7便の内訳は、A社4便、B社2便、C社1便と分散する。
乗客からすると、独占でなくなったことによって、会社の対応がよくなることはあっても、運賃が大きく値下がりするわけではない(これから自由競争の原理が働けば、多少変わるだろうが)。
むしろ、時刻表は3社のものを取り寄せて見なければならず、予約も別々だ。
ましてやフライトの変更は、同じエアラインでやろうとすると、間隔が空いていて不便だ(国内の定期航空5社は相互に連帯契約を締結していて、普通運賃の航空券ならば他社への振りかえができるのだが、広く告知していないので、ほとんどの乗客はこの制度を知らない)。
岡山、広島、山形などでは、新幹線がほぼ毎時、同じ時刻に運行されており、複数企業の航空は相対的に利用しにくい。
ましてや、割引き運賃のチケットの使用は当該会社に限られたりするので、マイレージをためるとなると、安直に他社の便に振りかえることもできない。
1日に判便近くもあって、フライトを選ぶのに苦労するような路線は別として、1日7便以内の路線では、3社の乗り入れはデメリットが大きい。
近年は、使用機材もほとんど変わらない。
AとJは多くの路線でジャンボとボーイング767,777を使用しており、似たりよったりで変わり映えがしない。
特長のあるエアラインが参入するのであれば別だが、国内のローカル線は2社運航で充分である。
日本の定期航空路線は認可行政の対象になっていたため、新しく参入するのは難しく、また、撤退するのも難しかった。
したがって、一度認可が下りると、運航企業は他社からの攻撃にさらされることなく、〃温室″状態を認歌できるため、サービスが低下した。
現状でも単独就航のローカル線の利用者はその航空会社のサービスで我慢せざるをえないし、航空会社は競合路線に力を傾注しがちで、単独就航路線の軽視ぶりが目立つ。
稲年までの航空政策では、路線の開設はもとより、既設路線への参入、増便も厳しく規制されていた。
航空法101条第2項の「需給調整規制」にもとづき「当該事業の開始によって、当該路線における輸送力が需要に対して著しく供給過剰とならない」ように、慎重に審査されたからである。
Y年に合併によって誕生した東亜国内航空(現日本エアシステム)が発足当時から切望していた「幹線への乗り入れ」が実現したのは、東京l札幌、東京l福岡が祁年、東京l大阪が剛年である。
しかも認可便数は、わずか1便ずつ。
J、Aに対して「著しく供給過剰とならない」どころか、競争可便数は、わずか、にもならなかった。
儲かるローカル路線を手中に収めている場合には、地元の有力資本の代理店とがっちり組んで他社の参入を阻止する。
参入の動きがあれば、政治家まで動員して認可が下りないよう関係方面に働きかけ、権益を守っていた。
競争がなければ、独占企業は我が物顔に振る舞うのが常であり、顧客への対応は横柄になりがちである。
利用者からすれば、市場を独占している企業は、競合市場において以上にサービスに心がけてもらいたいところだが、現実には手を抜いている。
例えば、朝食サービスを見ると、Jは八時半以前に出発する全便(もっともJの国内線には単独路線はない)、Jは単独運航を含む主要路線で軽食を提供しているが、Aは競合路線でしか提供しない。
新規に参入した東京l女満別線などでは8時開分発であるにもかかわらず軽食のサービスをする一方で、東京l坐畠山、庄内、札幌l仙台のような独占路線では何時であろうが提供しない(朋年の秋からAは普通席では廃止)。
さらに、ここへ来て、Jはマイレージ・サービスで差をつけはじめた。
搭乗マイルの計算に、他社との競合路線は、幹線で2.2倍、ローカル線で2倍の特典を与えることにしたのである。
単独路線は「乗客が他社へ逃げることがないのでそのままでよい」との判断だ。
Jの目は乗客にではなく、他社に向いている。
砺年にそれまで日本の航空政策の大枠を決めていた取り決め事項(いわゆる航空憲法)が廃止され、「競合促進」の新航空政策のなかで、既設路線への参入基準が提示された。
スタート時点では、同一路線での2社運航(ダブルトラッキング)は年間乗客、万人以上(幹線および準幹線の7大空港を結ぶ路線は別万人)、3社運航(トリプルトラッキング)は100万人(同帥万人)だったが、徐々に緩和され、冊年春からはダブルトラッキングが別万人以上、トリプルトラッキングが弱万人以上に引き下げられたが、W年には基準自体を撤廃した。
したがって、今では基本的に、空港の発着枠に空きがあれば、どこでも参入できることになっている。
エアライン各社には、単独運航であるがゆえにサービスに手抜きするなどということがないよう切に望みたい。
国内線のフライトは、帥年代にジェット化され、所要時間が約半分になったが、それ以降はさらにスピードの速い新鋭機が就航しているにもかかわらず、所要時間はかえって延びている。
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